【ワインの種類】自然派ワインとは?その魅力をワイン通が紹介!

自然派ワインとは

近年、お米や野菜、果物と同じように、ワインも自然派やオーガニックを求める人が増えてきています。

  • 「自然派ワイン」
  • 「ビオワイン」
  • 「オーガニックワイン」

などという言葉を、ワインショップやレストラン、メディアなどでもよく見聞きしますが、厳密に「自然派ワイン」を規定する世界共通の法律やルールはありません。


もちろん、国や地域ごとに認証機関はあるのですが、各団体の基準も様々なので、認証機関が変われば「自然派ワイン」かどうかの判断も変わってきます。


ヨーロッパでは、化学肥料や除草剤を使用せず有機栽培で育てたブドウを、自然酵母で発酵させて造るワインを、自然派ワインを意味する「ヴァン・ナチュール」と呼んでいます。

ポイント


EUやアメリカなどでは、オーガニックであることが法的に定義されています。
ラベルに「オーガニック」や「ビオ」「ビオロジック」といった言葉が記されていたら、オーガニック認証を受けたワインであると判断できます。

味わいの特徴

自然派ワインは、ピュアで素朴なブドウ本来が持っている香りや、ブドウを栽培しているその土地や畑でなければ出せない味わいが、より色濃く表れます。

例えば

近隣にハーブを栽培しているブドウ畑であれば、ハーブの香りを感じるワインに仕上がるといった具合です。

土の中にいる微生物の働きなどによって、良質で味わい深いブドウが育ち、ワインに良い影響を与えるとされています。

自然な味わいに仕上がるので、素材の味を活かしたシンプルな味付けの料理とのマリアージュが、よりいっそう楽しめるという魅力があります。


ひと昔前には、独特な強い香りを持つワインも多く見られ、味のバラつきも大きかったことから、自然派ワインを敬遠する人もいました。でも、醸造技術がどんどん発達し、生産者たちの長年の努力の賜物で、自然派ワインのスタイルが徐々に変わってきています。

自然派ワインの造られ方

自然派ワインの代表的な造られ方は、「ビオロジック農法」と「ビオディナミ農法」の2つあります。


ビオロジックは、いわゆる有機農法のことで、除草剤や殺虫剤などの化学薬品、化学肥料は一切使わず、有機肥料を使った生産方法です。自身の畑を含めた周囲の環境や、孫の代まで見据えて、長期的な視野で取り組んでいる生産者が多く見られます。


ビオディナミは、ビオロジック農法がベースとなった有機農法です。オーストリアの哲学者ルドルフ・シュタイナーの思想と、古代から伝わる農法をまとめて体系化された方法で、月の満ち欠けや天体運行に合わせて醸造を行うなど、独特な栽培方法として知られています。

まとめ

自然派ワインとは、主に有機栽培で育ったブドウを使って造られる、生産者のこだわりが詰まったピュアな味わいのワインです。

自然な栽培・醸造というポリシーを持ってワイン造りに勤しむ、まさに生産者の顔が見えるワインだと言えるでしょう。これまで飲まず嫌いだった人も、ぜひいろいろ飲み比べて、お好みの自然派ワインを見つけてみてくださいね。

ワインが美味しい国はこちらで詳しく紹介しています!